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2024年5月10日(金) 18:00~19:00

<時代劇>『隠密奉行 朝比奈 第1シリーズ』

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次回の放送予定

2024年5月10日(金) 18:00~19:00
第4話「信濃路逃避行、狙われた姫君」

毎週(金)18:00~19:00

「事件ですか?」
「と、断ずることはできぬのだが、信州松本藩を探ってくれ。江戸屋敷の動きが妙に慌ただしい」
老中・土屋相模守によれば松本藩の藩主の病弱に乗じて、江戸家老・三枝覚右衛門(中山仁)が藩政を牛耳っているという。

朝比奈は信濃に旅立つ前に、洲崎の岡場所を探り始めた。信濃屋という遊女屋に沢田(柴田善行)ら松本藩の若侍たちがいわくありげに集まっているのだ。
そして、信濃屋にはお夕(山口香緒里)という遊女が監禁されているのだが、どうやら松本藩の姫君らしいのである。

お夕は江戸を発って松本に向かった。その後を沢田たちが見え隠れに護衛している。それを知ってか知らずか、朝比奈がお夕に声をかけるが、お夕はそっけない。とはいえ、慣れぬ道中、お夕は足を痛めてしまったようだ。
そして、松本藩江戸藩邸から黒部(石山律雄)たちが夕姫を連れ戻そうと追ってきた。
沢田たちは黒部たちを襲撃し、一旦は彼らを撒くのに成功した。

「朝比奈様、何という恥知らずなことを! 洲崎の遊女を足抜けさせたともっぱらの噂ですぞ」
いきなり真鍋が現れて、朝比奈に意見をし始めた。
「勘違いするな!」
「黙らっしゃい。御公儀に対し、奥様に対しなんと申し開きなさるおつもりですか」
真鍋に気を取られている間に、朝比奈は夕姫を見失ってしまった。
「朝比奈様、見苦しいですぞ、あのようないやしい女子に我を忘れて……」
「ばか者!! あの方はな……」
「ヒエェ?! すぐ探しましょう、すぐ」

夕姫は沢田たちと勝沼宿の安宿に泊まっていた。
松本藩江戸家老・三枝はお夕を亡き者にし、お夕の腹違いの妹で自分の姪に当たる鶴姫に婿養子を取って松本藩を牛耳ろうと考えていたのだ。
三枝の魔手からお夕を助け出し、松本にいる藩主松平伊賀守に実情を訴えようというのが沢田たちの考えだったのだ。
だが、追手を撒いたと安心しているところに、朝比奈と真鍋がやってきて、追手はすぐそこにいると教えた。
「ここは俺に任しておけ」

黒部たちが家捜しを始めた。お夕たちがいた部屋には朝比奈がたった一人いるばかり。
「女ならここにいないぜ」
「なにッ」
「わしが匿っている」
朝比奈は黒部たちを裏の蔵に案内した。そして、黒部たちをだまして蔵の中に閉じ込めるのだった。

黒部たちの不手際に怒り心頭に発した三枝は、自ら陣頭指揮を取り、山狩りを始めた。
お夕は真鍋とともに何とか逃げ延びることができたが、沢田たちは無残にも斬り死にしてしまう朝比奈、お夕、真鍋は松本の近くまではたどり着いたのだが、警戒が厳重で城下には入れそうもない。
だが、朝比奈には起死回生の手があった……


出演者・スタッフ

<出演者>
朝比奈河内守正清:北大路欣也
りん:萬田久子
真鍋平太郎:金田明夫
渡辺弥左衛門:鶴田忍
土屋相模守:船越英二
<ゲスト>
三枝覚右衛門:中山仁
夕姫:山口香緒里
黒部玄蔵:石山律雄
<スタッフ>
原案:隆慶一郎
音楽:渡辺俊幸
ナレーター:能村太郎
プロデューサー:西渕憲司、河合徹(フジテレビ)
加藤貢、上阪久和、小嶋雄嗣、塚田英明(東映)
脚本:志村正浩
監督:杉村六郎

番組概要

「またお出かけでございますか?」
お土産マニアの愛妻・りん(萬田久子)に特産物を頼まれて、今日も旅立つは大目付・朝比奈河内守正清(北大路欣也)。大名が不穏な動きをしないよう、監察するのが大目付としてのお役目だが、そのやり方は彼独特。老中・土屋相模守(船越英二)の密命を受けると、身分を隠し、諸藩に潜入。事件を探る。ゆえに諸藩は朝比奈を、隠密奉行と呼んで恐れる。

そして、その朝比奈の秘密の行動を探るよう、目付・渡辺弥左衛門(鶴田忍)から命令をされて、どこまでもついてくるのが、御小人目付・真鍋平太郎(金田明夫)。いつも結局、朝比奈にいいように利用されるが、それもまた楽し。

朝比奈「旅はよいな」真鍋「それはもう、陰気臭い城のなかにいるよりは、はいッ」

 朝比奈は今日も旅空の下。ひそかに、そして大胆に、悪い奴らを斬り伏せる。世はすべて事もなし!

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